フリーランスエンジニアが2000万円を稼ぐ3つの方法!達成者の割合や共通点も紹介

「年収2,000万を稼いでいるフリーランスエンジニアはどれくらいいるんだろう?」
「フリーランスエンジニアが年収2,000万稼ぐにはどうしたらいいの?」

会社員では実現しづらい2000万という年収に憧れを抱いているものの、どうすれば稼げるのかイメージが湧かない人は多いですよね。また、そもそも年収2000万円を稼ぐフリーランスエンジニアが実在するのか懐疑的な人もいるはず。

そこで、この記事ではフリーランスエンジニアが2000万円稼ぐ方法を、手取り額も交えて紹介します。会社員との違いから、フリーランスエンジニアとして年収2000万円を目指すべきなのかも解説するので、ぜひ参考にしてください。

フリーランスエンジニアが年収2000万円を稼ぐのは可能

結論、フリーランスエンジニアとして年収2000万円を稼ぐのは可能です。

事実、フリーランススタートやクラウドテック・AKKODiSフリーランスなどの求人サービスには、年収2000万円以上(月収170万円以上)を稼げる案件が掲載されています。

掲載案件の月額単価 仕事内容
~180万円(想定年収2,160万円) スマホアプリの開発、Webアプリの設計/受託開発/運用
~175万円(想定年収2,100万円) DX戦略におけるPdM業務(要件定義から開発/テストまで)
~170万円(想定年収2,040万円) ECM領域業務の改革支援

参考:フリーランススタートクラウドテックAKKODiSフリーランス

また、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が969名のフリーランスを対象に実施した調査「フリーランス白書2019」から、年収2000万円以上を稼ぐフリーランスエンジニアは全体の1.5%だとわかります。

年収 割合
200万未満 14.6%
200〜400万未満 21.2%
400〜600万未満 22.2%
600〜800万未満 18.7%
800〜1,000万未満 11.6%
1,000〜1,200万未満 5.1%
1,200〜1,500万未満 1.0%
1,500〜2,000万未満 3.0%
2,000万以上 1.5%

引用:フリーランス白書2019

2022年11月にフリーランスエンジニア向けの案件を紹介するRelanceが1021名へ実施した調査で明らかになった「年収1200万円以上のフリーランスエンジニアは4.29%」いる点を踏まえれば、現在年収2000万円以上を稼ぐフリーランスエンジニアの割合は1.5%~4.29%で推移していると考えられます。

上記から、フリーランスエンジニアとして年収2000万円を稼ぐのは可能と言えるのです。

年収2000万円を稼ぐフリーランスと会社員エンジニアの違い

なかには、フリーランスと会社員で同じ年収2000万円を稼いだ場合、どんな違いがあるのか、気になる人もいますよね。

そこで、ここからは次のトピック別に、年収2000万円を稼ぐフリーランスと会社員エンジニアの違いを紹介します。

  • 全体に占める割合
  • 手取り額

全体に占める割合

フリーランスに比べ、会社員として働くエンジニアは年収2000万円以上を稼ぐ人が多い傾向にあります。

  全体に占める年収2000万円を稼ぐ割合
フリーランス 1.5%
会社員 約7.9%

参考:フリーランス白書2019、国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査

フリーランスと会社員エンジニアで年収2000万円以上を稼ぐ割合に差が出るのは「収入面における安定性の違い」が主な理由だといえます。給料という形で毎月決められた収入が得られる会社員エンジニアに対し、フリーランスは持ちうるスキルや実績、自身の稼働量で収入が決まります。

つまり、フリーランスの働き方は稼げる金額に上限がない反面、収入は安定しない側面があるのです。そのため、収入の安定さからフリーランス以上に会社へ所属する働き方を選ぶ人は多く、結果として年収2000万円以上を稼ぐ割合に差が出ていると考えられます。

手取り額

同じ年収2000万円でも、フリーランスと会社員エンジニアでは手取り額が異なります。

  年収2000万円を稼いだ場合の手取り額
フリーランス 約1,282万6,160円
会社員 約1,463万6,820円

参考:ファンジョブ「月収と年収の手取り計算|給与シミュレーション」、「個人事業主シミュレーション

※上記の手取り額は年収2004万円、40歳未満の場合を想定して算出しています。

フリーランスと会社員における手取り額の差は「負担する税金や年金・保険料の違い」が主な理由だといえます。

収入から引かれる税金/年金/保険料 フリーランス 会社員
税金 所得税:435万1,500円
住民税:179万4,100円
フリーランスと同様に負担
保険料 国民健康保険:87万円 会社と被保険者が半額ずつ負担
年金 国民年金:19万8,240円 会社と被保険者が半額ずつ負担

参考:ファンジョブ「月収と年収の手取り計算|給与シミュレーション」、「個人事業主シミュレーション

※上記の手取り額は年収2004万円、40歳未満の場合を想定して算出しています。

会社員は保険料や年金を会社と折半する形で負担するため、フリーランスに比べ、収入から引かれる金額は少なくなります。負担する金額が少なくなる点から、同じ年収でも会社員はフリーランスより手取りが多くなる傾向にあるのです。

ただし、フリーランスも自身で経費を申告することで負担額を減らせるため、必ず会社員よりも手取りが少なくなるとは限りません。税金や経費への知見があれば、会社員以上に手取り額を増やすことは可能です。

なお、次の記事では年収・月収別にフリーランスエンジニアの手取り額を詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。

【年収・月収別】フリーランスエンジニアの手取り額!計算方法も紹介

また、下の記事ではフリーランスエンジニアが経費にできるものを、負担額の計算方法も交え詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。

フリーランスエンジニアが経費にできるもの14選!計算方法も紹介

フリーランスエンジニアとして年収2000万円を稼ぐメリット・デメリット

ここからは会社員エンジニアと比べつつ、フリーランスで年収2000万円を稼ぐメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。

  • 3つのメリット
  • 3つのデメリット

3つのメリット

フリーランスエンジニアとして年収2000万円を稼ぐ主なメリットは次の3つです。

  • 自分がやりたい仕事を自由に選べる
  • 好きなタイミングで仕事に取り組める
  • 2000万円以上の年収を稼げる可能性がある

社内で担う仕事の内容や勤務時間が決められている会社員エンジニアと違い、フリーランスは自身で稼働日や稼働時間を調整しながら、案件を獲得し仕事が進められます。自分で働く時間や仕事内容を決めながら年収2000万円が目指せる自由度の高さは、フリーランスならではのメリットです。

また、得られる収入や報酬の上がるタイミングが決められている会社員に対し、フリーランスは担当した仕事の分だけ報酬が得られます。自身で得られる収入額や報酬を上げる機会が作れる点も、フリーランスエンジニアのメリットといえます。

3つのデメリット

フリーランスエンジニアとして年収2000万円を稼ぐ主なデメリットは次の3つです。

  • 月ごとで得られる収入にブレが出やすい
  • 自身で稼働時間や仕事量などの管理が必要
  • 会社員のような福利厚生が得られない

毎月一定の収入が得られる会社員エンジニアと違い、フリーランスの報酬は固定化されているわけではありません。長期間に渡る案件や継続的に案件を獲得できなければ、収入が0円になる可能性もあるのです。月ごとに収入金額が変動しやすい点は、フリーランスとして働くデメリットといえます。

また、会社員と違いフリーランスエンジニアは育児手当や退職金などの福利厚生を受けられません。会社員であれば企業から得られる支援を自身が得た報酬で負担しなくてはならない点も、フリーランスのデメリットといえます。

年収2000万円以上はフリーランスエンジニアとして目指すべきなのか

下記に、フリーランスエンジニアと会社員それぞれの働き方で、どんな人が年収2000万円以上を目指すべきなのかをまとめました。

フリーランスエンジニアとして年収2000万円以上を目指すならこんな人がおすすめ ・自身で働く日や仕事内容を決めたい人
・収入の不安定さを受け入れ、2000万円以上の高収入を追求したい人
会社員として年収2000万円以上を目指すならこんな人がおすすめ ・収入の安定さや福利厚生を重視する人
・昇進や昇給を通じて年収2000万円を目指したい人
・組織やチームといった会社内での働き方を好む人

前述した「年収2000万稼ぐフリーランスエンジニアの共通点」から、フリーランスとして年収2000万円以上を稼ぐには5年以上の実務経験や高い営業力など、相応の経験値やスキルが必要です。

また、収入の不安定さや時間管理の必要性など、フリーランスとして働く大前提の要素も受け入れる必要があります。先にて紹介した掲載求人の応募に必要なスキルを備えているか、フリーランスの働き方は自分にあうか、などを踏まえ独立するかを判断するのがおすすめです。

なお、フリーランスエンジニアとして年収2000万円を実現するうえで、年収1000万円は達成すべき通過点です。次の記事では、年収1000万円を稼ぐフリーランスエンジニアの共通点や目指す手順を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

年収1000万円を稼ぐフリーランスエンジニアの共通点!稼ぎ方も5STEPで紹介

年収2000万稼ぐフリーランスエンジニアの共通点

ここからは、年収2,000万円を稼ぐフリーランスエンジニアの共通点を5つにまとめて紹介します。

5年以上の実務経験がある

年収2,000万稼ぐフリーランスエンジニアは実務経験が5年以上の人に多いです。フリーランスエンジニアの単価は実務経験に比例しやすく、実務経験が長いほど単価も高くなりやすいためです。

次に、例としてフリーランスエンジニアの案件単価をまとめました。

単価(月額) 実務経験(必須スキル)
110〜140万円 PMOの経験(3年以上)
120万円 ・要件定義から方式/機能設計の経験(2年以上)
・基本設計の経験(3年以上)
130万円 Webアプリケーションの開発経験10年以上
185万円 何らかのシステム開発経験(実務3年以上)

上記から分かる通り、単価が100万円を超える案件は3年以上の実務経験が必須のケースが多いです。エンジニアとしての経験が浅い人は、焦らずに時間をかけて年収2,000万を達成できる計画をたてると良いでしょう。

ただし、上記はあくまで目安であり、その他スキルや知識が長けていれば、実務経験が浅くても年収2,000万円を達成できる場合もあります。

上流工程の仕事ができる

年収2,000万稼ぐフリーランスエンジニアには上流工程の仕事が求められます。

上流工程の仕事はコーディングだけのような下流の仕事よりも単価が高いためです。年収2,000万を稼ぐなら下流の業務だけをこなしていては達成できないでしょう。

上流工程の仕事をこなすためには次のスキルが必要です。

  • システムやアプリの要件定義
  • 高いコーディング技術
  • クライアントや下請けとのコミュニケーション能力
  • スケジュール管理

上記から分かる通り、幅広い業務経験とソフトスキルが欠かせません。そのため、エンジニアとして徐々にスキルアップを図りつつ、様々な業務の経験を積む必要があると言えます。

自然と仕事の依頼を受ける

年収2,000万稼ぐフリーランスエンジニアは自然と仕事の依頼を受けるという共通点もあります。年収2,000万稼ぐフリーランスエンジニアは技術力が高くクライアントにも重宝される存在であり、営業をせずとも自然と仕事を依頼されるためです。

また、1つの案件でクライアントに求められることを100%やりきり、信頼関係を築けているため再度発注してもらえるケースもあります。

自然と仕事の依頼を受けるエンジニアのスキルや技術から逆算して、自信に足りない部分を補っていくと良いでしょう。

営業力が高い

営業力が高い点も年収2,000万稼ぐフリーランスエンジニアの特徴として挙げられます。

クライアント企業も単価の高い案件は発注を慎重に行い、どのようなフリーランスに任せるか吟味するため、高単価の案件の受注には営業力が欠かせません。

エンジニアとしての技術力を上げるだけでなく、同時に営業力も磨いていくと良いでしょう。

ただし、実績が無かったり技術力が低くては、営業力だけが高くても意味がありません。

難しい案件を無理に受注して炎上しないためにも、自分には何ができるのか明確にした上で営業することを押さえておきましょう。

なお、営業力の磨き方はこちらの記事でも解説しているので参考にしてください。

営業が上手くいかないフリーランスエンジニアの特徴5選!成功のコツも紹介

社会保険や確定申告の知識がある

年収2,000万稼ぐフリーランスエンジニアは社会保険や確定申告の知識が豊富です。

前述したように、年収2,000万は税金と保険料も高くなるため、確定申告と納税を正しく行う必要があります。また経費や控除を活用する場合でも、社会保険や確定申告の知識は欠かせません。

もちろん、業務に集中するために、社会保険や確定申告に関することは税理士に全て任せても問題ありません。

とはいえ、自身で稼いだお金を適切に残すためにも、基本的な知識を知っておいて損はないでしょう。

フリーランスエンジニアが2000万円稼ぐ3つの方法

ここからは、フリーランスエンジニアが年収2,000万稼ぐ方法を3つにまとめて紹介します。

経験と信頼を積み上げる

フリーランスエンジニアは経験と信頼を積み上げることで年収2,000万を実現できます。

下記に、フリーランスエンジニアが積み上げるべき経験や信頼の例をまとめました。

経験 ・様々な業界に精通している
・各業界でエンジニアの経験がある
・システム、インフラ、アプリなど幅広い業種に対応できる
・下流から上流まで広く業務が行える
信頼 ・スケジュール管理ができている
・納期を守れる
・報連相を徹底できる
・何度も確認する
・即レスができる

様々な業界で幅広い業務を経験したり、複数の業種に対応できるフリーランスエンジニアは、市場価値が高いと言えます。また、報連相や即レスといった信頼の積み上げを徹底しているフリーランスエンジニアは重宝されやすいでしょう。

そのため、上記のような経験と信頼を積み上げたフリーランスエンジニアは大型案件を受注しやすくなり、年収2,000万を実現できます。

単価の高い言語を身につける

フリーランスエンジニアが年収2,000万を達成するためには、単価が高いプログラミング言語の習得も不可欠です。

次の表に、代表的な言語ごとの単価相場をまとめました。

言語 平均単価
SQL 66万円
Java 69万円
CSS 70万円
PHP 72万円
JavaScript 72万円
HTML5 72万円
CSS3 74万円
Python 76万円
Ruby 80万円

参照:単価相場を比較

単価の高い言語を身につければ報酬の高い案件を受注しやすくなります。特に、上流の仕事が苦手な方ほど単価の高いプログラミング言語を扱えるようになると良いでしょう。

また、複数言語を扱えれば業務の幅が広がるため、複雑な案件も受注しやすくなります。

エンジニアとして年収を上げたいのであれば、常に様々な言語を扱えるように勉強を続けることも大事です。

おすすめの稼げる言語を詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

フリーランスエンジニアにおすすめの稼げるプログラミング言語TOP5

自身でチームを持つ

自身でチームを持つことでも、フリーランスエンジニアは年収2,000万を達成しやすくなります。

チームで役割を分けて業務を進めることで、作業工程の多い大型案件を受注できたり、複数案件を同時進行できるためです。

次に、大型案件の例をまとめました。

案件名 【コンサル】【業務委託(準委任)】某大手通信企業DX推進デジタルコンサルタント
単価 170万円/月額 (想定年収: 2040万円)
概要 大手通信企業DX推進デジタルコンサルタントをお任せいたします。
■具体的な作業内容
・お客様企業のDX化や課題解決のため、施策提案から実行までを行っていただきます。
・デジタル領域、DX領域におけるコンサルティング事業を強化するため専門チームを新設するにあたっての募集。
必須スキル ・何らかのシステム開発経験(実務3年以上)
・ITコンサルタントの経験
・お客様からのヒアリング、折衝経験、提案経験
・ドキュメント作成経験

参考:フリーランススタート

上記のような案件は1人では受注できないため、チームを組む必要があります。

言い換えれば、チームを組んで上記のような案件を受注できれば、フリーランスエンジニアとして年収2,000万を達成することができるということです。

ただし、自身でチームを持つためにはコミュニケーション能力やスケジュール管理スキル、問題解決能力など、コンサルタントのような仕事ぶりが求められます。

徐々に業務の幅を広げ、上流の仕事をこなせるように経験を積んでいくことが必須と言えるでしょう。

短期間でフリーランスエンジニアが年収2,000万円を目指すなら

ここまでフリーランスエンジニアとして年収2,000万稼ぐ下記4つの方法を解説しました。

  • 経験と実績を積む
  • 上流の仕事をこなす
  • 単価の高い言語を身につける
  • 自身でチームを持つ

簡単にまとめると上記の項目が年収2,000万を達成するためには必須と言えます。自身の現在の実績やキャリア、技術力と照らし合わせて何が足りないのか、検討してみると良いでしょう。

とはいえ、なるべく最短で年収2,000万を達成したいフリーランスエンジニアの方も多いのではないでしょうか。

そのような方は、ぜひフリーランスのミカタをご活用ください。

出典:フリーランスのミカタ

フリーランスのミカタは平均単価77.5万円、1万件以上の案件を保有しているITエンジニアに特化したフリーランスエージェントです。

また、専任のコンサルタントが付き、案件獲得から参画後のフォローまでサポートしてくれます。年収2,000万円を達成するためのアドバイスも受けられるでしょう。

フリーランスエンジニアとして年収2,000万を達成したい方はぜひ「フリーランスのミカタ」を活用してください。

フリーランスのミカタの評判やメリット・デメリットを詳しく知りたい方は下記記事も参考にしてみると良いでしょう。

フリーランスのミカタとは?サービス内容や特徴、メリット・デメリット、口コミも紹介

まとめ

今回はフリーランスエンジニアが年収2,000万稼ぐ方法を解説しました。

結論、フリーランスエンジニアで年収2,000万稼ぐことは可能です。

年収2,000万稼ぐためには豊富な経験と実績はもちろんのこと、コミュニケーション能力や問題解決能力などが欠かせません。

そのため、年収2,000万を目指すことで、フリーランスエンジニアの方のキャリアアップにも繋がるでしょう。

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