近年AIの急速に発達により、機械学習を扱うAIエンジニアの需要が高まりました。
さらに今後はAIエンジニアを求める人材がどんどん増えていき、将来性もあるんですね。そんなAIに憧れて「なってみたい!」と考えている人もいるでしょう。
しかし一方でAIエンジニアはやめとけという声もたくさん聞きます。
「なぜAIエンジニアはやめた方がいいの?」
「未経験だけど、本当にAIエンジニアを目指しても大丈夫かな?」
「どうしてもAIエンジニアになりたいけど、気を付けておくポイントはあるの?」
この記事に訪れたあなたは、AIエンジニアはやめとけという声を聞いてこのような悩みを持っていることでしょう。
そこで、今回はAIエンジニアがやめとけと言われる理由を、実際に働いている人の体験談も交えて紹介します。
具体的な内容は以下の通りです。
- AIエンジニアはやめとけは全員にあてはまるわけではない
- そもそもこんな理由でAIエンジニアになるのはやめとけ
- AIエンジニアがやめとけと言われる5つの理由
- AIエンジニアをやめとけという体験談
- それでもAIエンジニアを目指したい場合は?
この記事を読めばAIエンジニアの実態を知り、本当に目指していいのかがわかりますよ。
目次
AIエンジニアはやめとけは全員にあてはまるわけではない
AIエンジニアは需要が高い分、やめとけという声も多く「AIエンジニアになってはいけないのかな?」と感じる人がいるかもしれません。
ですが誰もがなってはいけないというわけではありません。やめとけと言っている人はブラック企業に入社している人が多いんですよね。
「残業が多くて、有休もとれない…」
「全く研修されずいきなり仕事を任される…」
「上司から嫌味を言われる…」
つまりAIエンジニアで働く人がつらいと言っているのは企業による部分が大きいと言えるでしょう。
また文系からAIエンジニアになった人はやめとけという声をあげやすい傾向にあります。
なぜならAIエンジニアは文系だととても大変なんですよね。この部分については『AIエンジニアがやめとけと言われる5つの理由』で詳しく解説します。
そもそもこんな理由でAIエンジニアになるのはやめとけ
AIエンジニアは辞めておいた方がいい職業というわけではなく、未経験でもなれます。
これはAIエンジニアの需要が高まり、会社がより多くの人材を求めているからなんですね。実際に未経験でも活躍しているエンジニアは少なくありません。
しかし未経験だからといって、簡単に働ける職業ではありません。
「今需要が高いから」といって何も考えずになってしまうと後悔してしまいます。
例えば以下のような動機でなろうとしている人は良く考えた方がいいでしょう。

それぞれこれらの動機がなぜやめといた方がいいのか解説していきますね。
理由1:今流行りの仕事だから
冒頭でAIエンジニアはAIの発展により需要が高まってきています。その結果、IoT化が進み、様々なものが自動化されてきました。
そんな流行りの職業に憧れて「AIエンジニアになってみたい!」という人はたくさんいるでしょう。
しかしAIエンジニアは求められるスキルや業務内容が難しく大変なんですよね。
例えばAIエンジニアは機械学習に向いているプログラミング言語として『Python』がよく使われます。
ですがPythonをマスターするのは簡単なことではなく、未経験が習得するには速くても数か月はかかってしまうんですね。
Pythonを覚えようにも環境構築で躓いてしまったり、エラーの対処がわからなくなったりして挫折してしまう人も多くいます。
Pythonを学習してみて、自分がAIエンジニアを目指せるのか?を考えてみるといいでしょう。
理由2:AIを作るのが楽しそうだから
AIと聞くと、あなたは回転ずしにあったようなペッパー君を思い浮かぶと思います。
このようなロボットに興味を持ち、「ロボットを作ってみたい!」と考える人もいるでしょう。
確かにAIエンジニアはロボットを作る職業です。
しかし実際は人と会話するようなロボットではなく、あらゆる場面での人間が行っていた動作を自動化するロボットを作っているんですね。
また中身はこのパターンはこう動くといったようなプログラムの塊でできています。つまりプログラミングが中心になってしまうんですね。
プログラミングにはディープラーニングなどの複雑な技術も扱っていくので、人によっては「思っていたのと違う…」と感じてしまうでしょう。
理由3:一人で黙々と仕事しそうだから
エンジニアと聞くと「営業職と比べても人との会話が少なさそう」と考える人もいるかもしれません。
しかしエンジニアはプロジェクトを一人では行わず、複数人で行うのが一般的です。チームでシステムを作っていくので、コミュニケーションが多く発生するんですね。
例えばどのようなシステムを設計するのかを話し合う、チームリーダーに進捗を報告するなどでコミュニケーションが発生します。
より良いシステムを完成するためにも、コミュニケーションスキルは必須といえるでしょう。
AIエンジニアは辞めとけと言われる理由5選
AIエンジニアは明確に「AIエンジニアになって、こんなことをしたい!」と考えている人でも大変な部分が多くあります。
例えばAIエンジニアは以下の5つの理由でやめとけと言われますね。

特に文系ではつらいと感じやすくなります。それも踏まえてなぜやめとけと言われるのかについて解説していきますね。
理由1:業務内容が大変
AIエンジニアは需要が高い職業である一方、要求される技術レベルが高く、未経験には厳しいと感じやすいんですよね。
現在はAIエンジニアをたくさん採用している会社も多く、未経験でも採用される可能性はあります。
ですがプログラミングやエンジニアの仕事の流れを覚えるのが難しく挫折してしまう人も多いんですよね。
理由2:頻繁に数学を使う
AIエンジニアは他のエンジニアと違って、数学の知識も求められます。
- 統計学
- 微分積分
- 線形代数
これらは仕事内でも頻繁に使用されるんですね。
上記の大半は大学で学ぶ内容ばかりなので、文系の人がAIエンジニアになるとかなりつらい思いをすることになるでしょう。
内容自体も難しいので理系の大学に通っていた人でも、数学が苦手だと仕事がとても大変になりますよ。
理由3:日々スキルアップしなければならない
AIエンジニアには幅広い分野を覚える必要があります。
- 機械学習
- ディープラーニング
- 数学
プログラミングスキルはもちろん、幅広い分野を学習しないといけないため、覚える量が多くつらいと感じているエンジニアもいるんですね。
またAI急速に発展しているので、新しい技術がどんどん生まれてくる可能性がありますよ。
AIの学習を進めながら常に最新の情報をチェックする必要があるため、自由時間のほとんどは学習に取られてしまいます。
長時間の自由時間をとりたい人や学習したくない人にはAIエンジニアになるのは避けておくべきでしょう。
理由4:デスクワークなので運動不足になりがち
AIエンジニアは他の職業と比べてデスクワークが中心となるので、ほとんど体を動かすことはありません。
その結果、運動不足に陥るなどの職業病になりやすくなります。適度に運動しないと生活習慣病にかかりやすくなるのでAIエンジニアはやめとけという人もいるんですね。
また常にパソコンの画面を見続けているので、目が疲れやすくなります。
特に年齢が高くなっていくと衰退して目の疲れを感じやすくなるんですよね。
対策として、会社帰りにジムに通ったり適度に休憩して目を癒したりして、職業病にならないようにする必要がありますよ。
理由5:将来、市場価値がなくなってしまう可能性がある
2020年には、小学校でプログラミングの授業が必修化されました。
子供たちが将来どのような職業に就くとしても、「プログラミング的思考」などを育んでいくことが必要であり、そのため、小・中・高等学校を通じて、プログラミング教育の実施を、子供たちの発達の段階に応じて位置付けていくことが求められると指摘しています。
引用元:文部科学省
ものごとを順序よく立てて、問題を解決するプログラミング的思考を身に着けるために、子どものころからプログラミングを経験するんですね。
この記事を読んでいるあなたは高校や大学からプログラミングを学んできたことでしょう。
しかし今後AIエンジニアになる人は小学生からプログラミングを学んでいるような、早い段階からITにかかわってきている人が多くなります。
長い間プログラミングしてきた分、プログラミングの技術力やITの知識量も多くなっていくんですよね。
中途半端にしかプログラミングができない、ITについてよく知らない人が、将来小学校から学んできた人に仕事を奪われる可能性が無いと言い切れません。
AIエンジニアをやめとけという体験談
ここで実際に働いている人のやめとけという声を聞いてみましょう。
- 実はあまりAIは活用されない…
- 周りのみんながレベル高すぎる…
- AutoMLで仕事がなくなってしまう可能性がある…
「実際に働いている人はどう思っているの?」と疑問に思っている人は参考にしてみてください。
実はあまりAIは活用されない…
こちらはあるツイートの一部分です。実はAIが活用できる実例はあまりないのが実態なんですね。
例えば機械学習はたくさんのデータから、どんな傾向があるのか分析するために使われますが、データ量は非常に大きな数を必要とします。
そのためAIを導入してもデータ量が少なければ満足した結果が得られないんですよね。
またビジネス視点でAIを使わないといけない問題は多くないという人もいます。
AIを取り入れても成功しないという点で、このようなツイートが上がったのかもしれませんね。
周りのみんながレベル高すぎる…
就職でAIエンジニアは情報系の修士以上の学歴を要求される。
引用元:AIエンジニアだけど質問ある?
次の文は5chにあるスレッドのひとつ。このスレッドを見る限り、AIエンジニアに求められるスキルは高いと言えるでしょう。
というのもAIエンジニアとして活躍している人の大半は、かなりレベルが高いんですよね。
例えば有名大学でAIの研究をしていた学生がいたり、修士課程を修了した学生がたくさんいたりします。
このように周りの人が優秀過ぎて、AIエンジニアになるのを辞めたという人も少なくありません。
上記の内容を投稿した人も周りのみんながレベル高すぎるために、このような発言をしたと考えられるでしょう。
AutoMLで仕事がなくなってしまう可能性がある…
2019年にて機械学習モデルによるデータ解析をだれでも使えるようにするAutoML Tableが発表されました。
AutoMLとは、簡単に機械学習を扱えるツールです。精度もかなり高いので、多くのエンジニアから使われています。
プログラミング経験のない人でも機械学習による予測分析が扱えるのが魅力的なんですね。
ところが前から機械学習を使って仕事していたAIエンジニアには仕事が奪われる脅威になっています。
この文のように機械学習を使った仕事は無くなってしまうと考えている人も多いんですね。
それでもAIエンジニアを目指したい場合は?
ここまでAIエンジニアのやめとけという理由を見てきましたが、
「どうしてもAIエンジニアになりたい!」
「AIエンジニアになってやってみたいことがある!」
と考えている人もいるでしょう。
これまで紹介した内容を踏まえたうえでなりたいと考えている人は、以下のポイントを意識してみましょう。

それぞれ具体的なポイントを解説していきますね。
大学でITや数学を学習する
AIエンジニアにはプログラミングはもちろん、ITや数学の知識も必要とされると解説してきました。
そのため、早い段階からの学習が重要となります。
具体的には大学で数学を学び、AIの研究を専攻しましょう。就職したときに、AIの最低限のスキルを身についた状態で仕事をこなせるようになるんですね。
『周りのみんながレベル高すぎる…』で紹介したように、修士になってAIのより深い研究をすると就職にも有利になり、レベルも高いので将来でも生き残りやすいですよ。
逆に転職してAIエンジニアになろうと考えている人など、まったくプログラミングなどを触ってこなかった社会人にはおすすめできません。
AIエンジニアを目指さず、他のエンジニアに転職した方がいいでしょう。
優良企業を見極める
AIエンジニアはやめとけという人の特徴としてブラック企業に入ってしまったことが挙げられます。
そのためしっかりとした休みが取れ、スキルアップもできる優良企業に入社することも大事なんですね。
優良企業に入れば将来もAIエンジニアとして活躍できる人材になれますよ。
ではどうやって優良企業を見つければいいのでしょうか?
優良企業の見つけ方はとても簡単で、以下のポイントを意識して探してみましょう。
- 企業の口コミ・評判を見る
- 就職四季報で離職率を見る
- 常に募集を出していないか見る
- インターンシップや面接で社内を見てみる
例えば離職率が高い企業、常に募集を出している企業は新人社員がすぐに辞めてしまう理由があるため、人手不足になっているからです。
また口コミや動画サイトで悪い評判が以上に多い、面接やインターンシップの時の社内で罵声が響く企業も仕事環境が悪い可能性があるのでこれも避けた方がいいでしょう。
転職エージェントを活用する
需要の高いAIエンジニアに転職したいと思っていませんか?
しかし「AIエンジニアに転職したいけど、自分がなれるのか不安…」と困ってしまいますよね。
このように考えている人は転職エージェントを利用するといいでしょう。
転職エージェントはあなたのスキルに合わせて優良企業を選び、サポートしてくれるんですね。
中には、転職サイトでしか紹介されない企業の応募もあるため、転職を考えている人は転職サイトも視野に入れるといいでしょう。
「おすすめの転職エージェントが知りたい!」という方はリクルートエージェントがおすすめですよ。

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まとめ
今回はAIエンジニアの実態について解説しました。
現在AIエンジニアは、採用人数を増やしているため誰でもなれるチャンスがあります。
しかしその裏側では、記事で取り上げたような大変な部分がたくさんあるんですね。
一方で未経験でも採用されるチャンスはあるので、AIについてたくさん学習すれば活躍できる可能性もあります。
年収が高いことでも知られている職業ですので、気になっている人は応募してみるのもいいかもしれませんね。