データサイエンティストのフリーランス独立ガイド!平均年収や案件例、なり方も紹介

「独立後のイメージが湧かない…」
「フリーランスに独立すれば、今より年収って上がるのかな?」

会社員よりも好きな時間や場所で働けるフリーランスに憧れ、独立しようと考えているデータサイエンティストは多いですよね。

ただ稼ぎや仕事の獲得方法など、独立後のイメージが湧かず、フリーランスになろうか悩んでいる人もいるはず。

フリーランスデータサイエンティストの詳細を知らないまま独立しては「会社員のままでいればよかった」と後悔しかねません。

そこで、今回はデータサイエンティストがフリーランスに独立するメリット・デメリットを、独立すべきかを判断するポイントも交えて紹介します。フリーランスデータサイエンティストの平均年収や案件例、仕事の獲得方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

データサイエンティストの独立は副業でフリーランスを体験した後がベスト

現状、会社員のデータサイエンティストは副業でフリーランスの働き方を擬似体験した後に独立するのが賢明です。

副業でフリーランスの働き方を疑似体験しておくと、フリーランスが自分にあう働き方なのかを判断できます。

事前に疑似体験をしなければ、独立後、「イメージと違かった…」と後悔しかねません。

フリーランスデータサイエンティストが仕事をするには、統計学や情報工学などの多種多様なスキルが必要です。

独立すると、取引先から上記のような豊富なスキルや知識が求められます。そのため、独立し活動できるレベルに達しているのかをフリーランスの疑似体験で自ら確認することは重要になります。

現役フリーランスデータサイエンティストも、次の口コミで『必要スキルの多さ』や『スキルレベルの重要性』を伝えています。

独立時期を判断するためにも、副業でフリーランスの体験が重要です。

フリーランスになると、仕事をしながら限られた時間を有効に使い、スキルを磨きます。会社員のようにエンジニアリングの仕事だけに注力すれば、フリーランスは経費の管理や案件の獲得に支障がでるのです。

フリーランスは好きな時間と場所で働けるものの、やるべきことが多くあります。そのため、データサイエンティストに必要なスキルは会社員のうちに身につけ磨くことが大切です。

データサイエンティストの副業を行い、スキルや知識不足を実感しなければ、独立を判断できる時期です。加えて、IT業界は新しい技術が次々と出てくるため、継続的なスキルアップが必要になります。

学習をする時間の確保をするためにも、副業でフリーランスを体験しスケジュール管理ができるのかを判断することも重要なポイントです。

フリーランスデータサイエンティストにまつわる基礎知識

ここからは次のトピック別に、フリーランスのデータサイエンティストについて紹介します。

平均年収

フリーランスデータサイエンティストの平均年収は、約900万円です。

会社員に比べ、フリーランスデータサイエンティストの平均年収は高い傾向にあります。

平均年収 案件単価または平均月給
フリーランスデータサイエンティスト 900万円(※1) 75万円
会社員データサイエンティスト 699万円(※2) 58万円

※1:『レバテックフリーランス』に掲載されている案件単価をもとに算出しています。
※2:『求人ボックス』のデータをもとに記載

フリーランスは、実務経験年数やスキルレベルに応じて案件単価が決まります。加えて、取引先と単価交渉が可能なため、自分の努力次第で単価アップが可能です。

一方、会社員は基本的に勤続年数や年齢に応じて、収入が上がります。たとえ、高いスキルレベルを身につけても若手社員では、それほど稼げません。

フリーランスになると、実力が重要視されるため、年齢に関わらず努力するほど会社員よりも稼げるのです。

需要

結論、フリーランスデータサイエンティストの需要は高いと言えます。

多くの企業で、データを有効活用しているからからです。

スマートフォンの普及とともに、動画や音楽、ゲームなどのコンテンツが充実したことからデータ通信量は次のように年々増加しています。

出典:令和2年版 情報通信白書

5Gの普及に伴い、大容量の高速通信が可能になったことで、データ通信は今後も増えると予想されます。

そこで、データサイエンティストがコンテンツやWebサイトまたは企業に蓄積された膨大なデータを有効に活用すれば、ビジネス課題を解決できるのです。

たとえば、ゲーム制作会社は課金するユーザーを増やし売上アップを求めます。

そのため、ゲームの難易度をどのレベルで調整すれば課金するユーザーを増やせるのかといった情報を得るために、データの分析や解析を行うのです。

ゲーム制作会社以外にもECサイトや広告業界など多くの企業で、商品購入を促したくデータ活用を行うため、データサイエンティストの将来性は高いと言えます。

データサイエンティストがフリーランスへ独立する3つのメリット

ここからは、データサイエンティストがフリーランスへ独立するメリットを、3つまとめて紹介します。

なお、案件紹介サイト「Relance」が1021名のフリーランスエンジニアに「フリーランスになって感じたメリット」を聞いた調査結果は次のとおりです。

出典:Relance

収入の上限がなくなる

収入の上限がなくなる点は、データサイエンティストがフリーランスになるメリットの1つです。

フリーランスデータサイエンティストの案件は、仕事内容ごとで単価が異なります。データサイエンティストの案件単価をみると、次のようにばらつきがあるのです。

出典:レバテックフリーランス

フリーランスの案件単価は、実務経験年数が多くスキルレベルに応じて、高くなります。そのため、スキルレベルを上げるといった自分の努力次第で、収入を上げ続けることは可能なのです。

一方、会社員は固定給であるものの、会社への貢献度や仕事振りを上司に評価されると昇給することは可能です。ただ、基本的には年功序列のため、初任給(25万円)から徐々に収入が上がりいずれ年収は頭打ちになります。(※1)

会社員の場合は、役職がつけば役職手当がもらえる一方で、ほとんどの企業で残業代は支給されません。給料は基本給と役職手当の支給がメインであり、役職がつけば年収はこれ以上増えづらいのです。

フリーランスは、自分の努力次第で単価を上げられるため、収入の上限がありません。

※1:『求人ボックス』のデータをもとに記載

働く時間・場所に融通が効く

働く時間・場所に融通が効く点は、データサイエンティストがフリーランスになるメリットの1つです。

フリーランスは、必ずしも取引先のオフィスで働くとは限りません。取引先の指定するオフィスで働く常駐案件と、働く場所が決められていないリモート案件があります。

常駐とリモート案件の割合を比較すると、次のようにデータサイエンティストの案件はリモートが多いのです。

出典:フリーランススタート

フリーランスデータサイエンティストは、リモート案件を獲得しやすい職種です。リモート案件であれば、好きな時間と場所で働けるため、自分の都合に合わせて仕事ができます。

しかし、会社員は就業規則で始業と終業時間、働く場所も決められています。多くの企業では、日勤やシフト制が指定され会社のオフィスで仕事をします。

加えて、出社や退社時間を含めると家を出てから帰るまでの時間は長く、1日の半分を有する場合もあります。

会社員は就業規則に従う以上、仕事の都合に合わせて自分の予定を入れざる負えません。

ただ、フリーランスになると会社員とは働き方を変えられるため、働く時間と場所を自由に選択できます。

仕事内容を選べる

仕事内容を選べる点は、データサイエンティストがフリーランスになるメリットの1つです。

独立すると、自分で案件を探し応募するため、仕事内容の選択が可能になります。

データサイエンティストのフリーランス案件には、次のような仕事内容があります。

出典:レバテックフリーランス

出典:レバテックフリーランス

出典:レバテックフリーランス

データサイエンティストの主な仕事は、大量のデータ解析を行い、解析結果をもとにビジネスに活かすことです。

一連の作業を全て行うのではなく、データサイエンティストの案件は大きく3つに分けられます。

  • データ分析と解析
  • ビジネス課題の抽出と解決案
  • データ収集が目的のシステム実装や運用

フリーランスなら、たとえばデータ解析に注力した後、キャリアアップで解析結果を活用し企業の売上に貢献するサービスを作るようにシフトすることも可能です。

ただし、会社員は会社の方針に従い、上司が部下の仕事を管理します。自分で仕事を選べることはなく指示された作業を行うのみです。

そのため、フリーランスデータサイエンティストになると仕事内容を自分で選べて、目標のキャリアを積みやすくなります。

データサイエンティストがフリーランスへ独立する3つのデメリット

メリットに続き、ここからはデータサイエンティストがフリーランスへ独立するデメリットを、3つ紹介します。

なお、案件紹介サイト「Relance」が1021名のフリーランスエンジニアに「フリーランスになって感じたデメリット」を聞いた調査結果は次のとおりです。

出典:Relance

毎月の収入にムラが出やすい

毎月の収入にムラが出やすい点は、データサイエンティストがフリーランスになるデメリットの1つです。

フリーランスになると、毎月の収入にムラが出やすい理由は次のとおりです。

  • 案件ごとに単価が異なるから
  • 必ず仕事を得られるわけではないから

データサイエンティストの単価分布は、30~100万円超え(※1)と幅があります。獲得した案件ごとに収入が決まるため、毎月手にする金額が変わるのです。

加えて、案件へ応募するのは自分だけではないため、取引先から採用されなければ仕事は得られません。そのため、仕事が途切れて無収入の月もあるのです。

一方、会社員データサイエンティストは問題なく仕事をこなせば毎月ほぼ一定額の収入(平均月給58万(※2))が得られます。月給制を採用する企業が多く、主に基本給と残業代の支払いが毎月あるのです。

ただ、データサイエンティストが独立すると、毎月の収入にムラが出るため、多い月は貯金するなどお金の使い方に工夫が必要になります。

※1:レバテックフリーランスの単価相場を参照
※2:求人ボックスのデータをもとに記載

税金や保険料の負担が大きくなる

税金や保険料の負担が大きくなる点は、データサイエンティストがフリーランスになるデメリットの1つです。

フリーランスは税金を計算する際に使う控除額(金額を差し引くこと)が少なく、加入する保険も会社員とは異なるため、支払いの負担が大きくなります。

データサイエンティストの会社員とフリーランスが支払う税金や各保険料は次のとおり。

なお、税金や各保険料は、年収500万円で扶養者なし、フリーランスの経費は40万円で青色申告しないと仮定して税金シミュレーションより算出した結果です。

会社員 フリーランス
所得税 13万7800円 26万6900円
住民税 24万5300円 35万7200円
厚生年金 45万180円
健康保険 26万6000円
国民年金 48万8800円
国民健康保険 19万8240円
雇用保険 3万円
合計 112万9280円 131万1140円

上表より、税金と各保険料の合計額はフリーランスが多いです。

税金(所得税と住民税)の計算方法は、収入から控除額を引いた金額に税率をかけます。すなわち、控除額が少ないほど、税金は高くなるのです。

実のところ、控除額が大きいのは給与所得控除(会社員が給与に応じて言って額を差し引くこと)であり、会社員のみに適応されます。

具体的には、年収500万円の会社員は144万円(※1)を給与所得控除として差し引けるのです。

データサイエンティストの会社員とフリーランスは加入する保険や控除額の違いから、負担額はフリーランスの方が多くなります。

※1:500万×20%+44万=144万円(計算式は国税局の給与所得控除を参考)

自身での案件獲得や交渉が必要になる

自身で案件獲得や交渉が必要になる点は、データサイエンティストがフリーランスになるデメリットの1つです。

フリーランスになると、収入を得るための案件獲得と単価アップや納期調整といった取引先との交渉をしなければ、希望に沿った仕事を受けられません。

ただ、会社員から独立すると、案件獲得の経験がない人がほとんどです。

そのため、次のように営業活動への不安から独立に懸念を感じている人もいます。

出典:株式会社Miraieが実施したアンケート調査

一方、会社員は営業部や上司が案件を獲得し、部下に仕事を割り振ります。万が一、作業が納期までに間に合わない場合も営業部や上司が交渉するのです。

会社員データサイエンティストなら、エンジニアリングの仕事のみに集中できます。

ただ、会社員データサイエンティストから独立すると、これまで経験のない営業活動をして案件を獲得しなければなりません。加えて、交渉事も自ら行う必要があります。

データサイエンティストがフリーランスへの独立を判断する4つのポイント

なかには、会社員データサイエンティストから独立すべきか判断に迷う人がいますよね。

そこで、ここからはデータサイエンティストがフリーランスへの独立を判断するポイントを、4つにまとめて解説します。

独立する目的は明確か

『独立する目的は明確か』は、データサイエンティストがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

独立する目的が明確でなければ、独立後すぐ会社員に戻る可能性があります。フリーランスになると、エンジニアリング以外の仕事に『案件獲得』や『経費と帳簿の管理』などやるべきことが山積みなのです。

加えて、安定的に仕事を得るためにもスキルアップは欠かせません。そのため、フリーランスの活動を続けるには、『努力』が必要です。努力をし続けられない人は、フリーランスには向きません。

逆に、『やるべきことを要領よくこなせる人』はフリーランス向きです。独立目的が明確であり、フリーランスに向いてる人であれば、独立することをおすすめします。

ただし、独立せずとも転職で職場を変えたり、副業でいまよりも収入を増やせることを念頭においておきましょう。

収入の高さか安定性か

『収入の高さか安定性か』は、データサイエンティストがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

収入の高さと安定性とは、それぞれ次のことを指します。

  • 収入の高さ=高収入である一方、毎月収入を得られる保証がない
  • 安定性=毎月ほぼ一定の収入は得られるが、高収入は難しい

収入の高さを求めるなら、フリーランス向きです。フリーランスの働き方なら、収入の上限がなくなるため、高収入を得られます。

ただ、応募した案件に必ず採用されるとも限らないため、収入が変動しやすいのも事実です。

一方、会社員は固定給のため、退職時まで安定した収入が得られます。ただし、フリーランスほどの高収入は得られません。

安定性を求めるなら、フリーランスは不向きではあるものの、転職し現状よりも収入を上げる選択肢もあります。

もし、安定収入よりも収入の高さを重視するなら、フリーランスへの独立がベストです。

自己管理は得意か不得意か

『自己管理は得意か不得意か』は、データサイエンティストがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

自己管理とは、次のことを指します。

  • 体調管理
  • スケジュール管理

自己管理が得意ならフリーランスに向いています。

フリーランスは、エンジニアリングの仕事以外にも、次のようにやるべきことがたくさんあります。

  • 案件獲得
  • スキルアップ
  • 経費と帳簿の管理 など

上記のような仕事量をこなすためには、スケジュール管理以外にも体調管理が必要です。いくら計画を立てても、体調を崩してしまうと実行できませんからね。

一方、会社員ならエンジニアリングの仕事のみに注力できます。たとえ、体調不良で作業遅れが起きたとしても、上司や先輩が仕事を進めるサポート体制が整っているのです。

もし、自己管理が苦手であれば、フリーランスには向きません。フリーランスとして活動を続けるうえで、自己管理ができるかは大切なポイントです。

人とのコミュニケーションは得意か不得意か

『人とのコミュニケーションは得意か不得意か』は、データサイエンティストがフリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

ここでいう、人とのコミュニケーションとは『自発的に報告や相談できる』ことを指します。自らコミュニケーションが取れる人なら、フリーランス向きです。

フリーランスの仕事は、プロジェクトの一部を担当し、チーム単位で作業を進めます。チーム単位での作業で問題点や不明点が出た場合、自発的に発言しなければ誰も事態に気が付いてくれません。

「まあいいか…」と自己判断し仕事を進めてしまうと、のちに修正作業が増え納期に間に合わずチームに迷惑がかかることもあります。

一方、会社員であれば、上司や先輩と共に仕事を進める場合が多いです。そのため、自らコミュニケーションを取らずとも、困っていることを察知した上司や先輩が声をかけてくれるのです。

会社では、上司や先輩の仕事に部下の指導も含まれるため、他発的だとしても仕事ができます。

もし、自発的なコミュニケーションが取れなければ、フリーランスには向いていません。自ら報告や相談ができないと、安定的な案件獲得は難しくなります。

フリーランスデータサイエンティストに欠かせない4つのスキル

会社員とは異なり、フリーランスにはデータサイエンティストとしての技量以外にも必要なスキルがあります。

そこで、ここからはフリーランスデータサイエンティストに欠かせないスキルを、4つまとめて紹介します。

情報収集力

フリーランスデータサイエンティストには、情報収集力が欠かせません。

情報収集ができなければ、希望に沿う案件を獲得できない可能性があります。需要があるスキルや知識には案件数が多く、好きな仕事を選びやすいのです。

そのため、常にデータサイエンティストの動向を確認し、需要のあるスキルを把握する必要があります。

たとえば、フリーランスデータサイエンティストは、どのような仕事内容ができる人材が求められるのかといった情報を得ると、需要のあるスキルがわかります。

出典:データサイエンティスト協会

画像より、ビジネスの課題解決を行うよりは、データ分析に長けていたりデータ分析の活用を考えられる人材が求められます。

そこで、データの分析力アップや活用法を考える思考力を身につけると、案件を獲得しやすいとわかるのです。

求められる人材は最新技術や時代とともに変わるため、常に情報収集が欠かせません。

マネジメントスキル

フリーランスデータサイエンティストには、マネジメントスキルが欠かせません。

マネジメントスキルがなければ、フリーランスの活動を続けるのは難しくなります。

マネジメントスキルは、フリーランスのやるべき仕事を計画通りにこなすために必要です。フリーランスのやるべき仕事とは次のことを指します。

  • 案件獲得
  • 仕事の進行調整
  • 経費や帳簿の管理
  • 確定申告と納税

独立すると、仕事を計画的に進めながら合間を縫ってフリーランスのやるべき仕事を行うことから、体調を崩さないよう規則正しい生活を心がけることも重要です。

特に、経費や帳簿の管理が適切でなければ確定申告でミスが起こり、正しい納税ができません。

税務署からの申告内容の問い合わせに対応し仕事が遅れないよう、請求書や経費の領収書管理も確実に行う必要があります。

フリーランスは、エンジニアリング以外の仕事にもスケジュール調整が必須のため、マネジメントスキルが欠かせないのです。

コミュニケーションスキル

フリーランスデータサイエンティストには、コミュニケーションスキルが欠かせません。

コミュニケーションスキルがなければ、案件をスムーズに進めるのは困難です。データサイエンティストは、ビジネス課題を解決したり、データ分析の活用法を考えるのにチーム単位で行います。

そのため、データに基づいた自分の考えや解決案を自発的に報告しなければ、仕事が思うように進みません。思考や想像力は人それぞれですからね。

チーム内でコミュニケーションが取れると、よりよいビジネス課題の解決法やデータの活用法を導けるため仕事が効率的に進みます。

データサイエンティストは仕事を円滑に進め、案件を獲得しやすくするためにも、コミュニケーションスキルが欠かせません。

営業スキル

フリーランスデータサイエンティストには、営業スキルが欠かせません。

営業スキルがなければ、案件の獲得は厳しくなります。フリーランスは、案件の獲得ができなければ収入は得られません。

そのため、自分の強みやスキルレベル、コミュニケーションスキルを取引先にアピールする必要があります。

ただ先ほどの調査でも紹介したとおり、ほとんどのデータサイエンティストには仕事の獲得経験がないため、営業活動に不安を抱くのです。

加えて、単価や納期の交渉もできなければ、取引先に提示された内容で契約が進みます。自分の希望に沿った契約にするためにも、フリーランスには交渉力も大切です。

データサイエンティストは自分のアピールポイントを伝え、取引先を納得させるような、営業力が必要になります。

フリーランスデータサイエンティストになるには?

会社員データサイエンティストからフリーランスへの独立手順は次のとおりです。

  • STEP1:退職手続きを行う
  • STEP2:社会保険に加入する
  • STEP3:屋号を決める
  • STEP4:開業届を提出する
  • STEP5:仕事環境を整える

まずは、STEP1:退職手続きを行いましょう。

就業規則に従い退職の旨を上司に伝えます。退職日までの間、丁寧に引き継ぎを行いトラブルなく、退社するのが賢明です。
円満退社すれば、独立後に案件紹介を受けられる可能性があります。

つづいて、STEP2:社会保険に加入しましょう。

社会保険とは、健康保険と国民年金のことを指します。健康保険は、国民健康保険か前職の健康保険の選択が可能です。

どちらの健康保険に加入しても、医療費の負担や受けられるサービスに違いはないため、保険料の安いものへの加入がおすすめです。

次に、STEP3:屋号を決めましょう。

屋号とは、会社でいう社名のようなものです。屋号取得の義務はありませんが、屋号があればビジネスに注力している印象を与えられます。

屋号でドメインを取得し、ホームページのURLやメールアドレスに活用すれば取引先の印象に残りやすく、仕事の獲得につながることもあるのです。

次に、STEP4:開業届を提出しましょう。

開業届の提出先は、税務署です。開業後、1ヶ月内に提出する義務があります。

最後に、STEP5:仕事環境を整えましょう。

デスク周りやインターネット回線などの準備を行い、仕事ができる環境を作ります。快適に仕事をするためにも、高速回線にしたり、長時間座っても疲れないオフィスチェアを選ぶといいでしょう。

フリーランスデータサイエンティストが仕事を獲得する4つの方法

独立後、どのように仕事を獲得すれば良いのか、イメージが湧かない人もいますよね。

そこで、ここからはフリーランスデータサイエンティストが仕事を獲得する方法を、4つにまとめて紹介します。

クラウドソーシングサービスを活用する

クラウドソーシングサイトの活用は、フリーランスデータサイエンティストが案件を獲得する方法の1つです。

クラウドソーシングとは、依頼主と受注者がオンライン上でつながり、仕事をする業務形態を指します。実務経験が浅い人でも応募可能な案件や単発の仕事が多くあり、業種職種別に案件数も豊富なため利用しやすいサービスです。

『すぐに仕事がほしい』や『単発の仕事をしたい』場合には、クラウドソーシングサイトの利用をおすすめします。

クラウドソーシングは、案件へ応募し依頼主から契約申請が届くと仕事を獲得できます。書類選考や面接を行うケースはほとんどありません。そのため、案件獲得までが早いのです。

なお、活用するクラウドソーシングはフリーランスデータサイエンティスト向けの案件数が多い次のサイトがおすすめです。

ちなみに、ランサーズには次のような案件があります。


出典:ランサーズ

クラウドソーシングサイトは、依頼主がクライドソーシングサイトへ仮払いをしてから仕事を始めるしくみのため、報酬が払われない心配はありません。

フリーランス向けエージェントサービスを活用する

フリーランス向けエージェントサービスの活用は、フリーランスデータサイエンティストが案件を獲得する方法の1つです。

フリーランス向けエージェントとは、案件獲得の営業から契約の全工程を代行するサービスです。

『より希望に合う案件を獲得したい』や『安定的に仕事を得たい』場合に、フリーランス向けエージェントサービスの利用がおすすめです。

案件紹介前に、エージェントの担当者と仕事内容や希望単価など案件の条件を擦り合わせます。情報共有後、希望条件に最適な案件を利用者に紹介するため、希望に沿った仕事を獲得しやすくなります。

加えて、エージェントが抱える案件は、中・長期的に参画できる仕事が多いです。そのため、安定的に仕事を獲得しやすい特徴もあります。

特に案件数が多いのは、次のフリーランス向けエージェントサービスです。

上記のようなフリーランス向けエージェントを活用すれば、効率的に案件を獲得できます。

なかでも、高単価案件を安定して獲得したい人には、『フリーランスのミカタ』をおすすめします。

フリーランスのミカタは、は通常のサイトには掲載されていない15,000以上の非公開案件と高単価な案件を豊富に取り揃えるエージェントサービスです。

出典:フリーランスのミカタ

具体的には下記のような案件が多く掲載されているため、自ら営業せずとも仕事を中・長期的に獲得できます。

出典:フリーランスのミカタ

また希望年収や稼働時間だけでなく、扱うプログラミング言語などを細かく指定して案件を探せるため、自分にあう仕事を見つけやすいサイト仕様になっています。

ただし、上記のような案件は条件として2〜3年の実務経験が求められるケースが多いです。そのため、応募する際はどれくらいの経験が必要なのかを前もってチェックしておきましょう。

フリーランスのミカタを活用すれば、営業スキルを磨かずとも中・長期的に獲得できる案件が見つかりますよ。

どんな案件が掲載されているか気になる人は、下のボタンから自分にあう案件を探してみてください。

なお、フリーランスのミカタがどんなサービスなのか詳しく知りたい方は、次の記事もあわせて参考にしてください。

→ フリーランスのミカタとは?サービス内容や特徴、メリット・デメリット、口コミも紹介

知人・友人から仕事を紹介してもらう

知人や友人からの案件紹介は、フリーランスデータサイエンティストが案件を獲得する方法の1つです。

知人や友人ならお互いに知った間柄のため、スキルレベルや人間性を共有でき案件のミスマッチを防げます。また、信頼関係が成立しているため、継続的に仕事を任せてもらえる可能性も高いです。

ただし、案件を断りづらいや、単価交渉がしにくいといったデメリットもあります。

知人や友人からの案件紹介はトラブルこそ少ないものの、万が一仕事で大きなミスをした場合には人間関係にも影響することを念頭におきましょう。

知人や友人なら営業をかけやすいため、ビジネススキル向上の面でも任せてもらえる仕事はないのか声かけをおすすめします。

仕事の依頼先に直接営業をかける

仕事の依頼先に直接的な営業は、フリーランスデータサイエンティストが案件を獲得する方法の1つです。

仕事の依頼先に直接営業すると、名前を覚えてもらいやすく、継続的にコンタクトを取れば記憶に定着します。

依頼先に覚えてもらえれば、案件の獲得先を増やせるのです。しかし、依頼先が忙しい場合や不在時は話せないこともあります。

加えて、依頼先への連絡頻度が高すぎると、執拗な印象を与え逆効果の場合もあるのです。そのため、1~2ヶ月に1度くらいの頻度で直接連絡することをおすすめします。

仕事の依頼先に自分の名前を売れば、継続的に仕事を任せてもらえることもあるため、直接営業をかけることも有効です。

フリーランスデータサイエンティストにまつわるFAQ

最後に、データサイエンティストの独立によくある質問へまとめてお答えします。

未経験からでもフリーランスのデータサイエンティストに独立できるの?

未経験からでもフリーランスのデータサイエンティストへの独立は可能です。

データサイエンティストの実務経験を問わない、次のような案件がたくさんがあります。

出典:レバテックフリーランス

ただし、上記のような案件には、次に示すスキルが必要な場合が多いです。

  • 機械学習
  • Pythonといったプログラミング言語の習得
  • MySQLといったデータベースの知識

データサイエンティストは、経験や実績がなくとも、関連スキルや知識があれば独立し、仕事を獲得できます。

「データサイエンティストはやめとけ」といった噂は本当?

『データサイエンティストはやめとけ』といった噂があることは事実です。

Twitterに、次のような口コミがあります。

データサイエンティストには、多くの数学的なスキルが必要であり、人によって向き不向きが分かれる職業です。

そのため、『データサイエンティストはやめとけ』とよく言われます。ただし、数学に苦手意識がなく、独立する目的や目標が明確であればフリーランスに挑戦してみましょう。

独立する目的や目標が明確にあれば、フリーランスで活動するうえで努力をし続けられます。

その他、データサイエンティストがやめとけと言われる理由が次の記事に詳しく書かれているため、合わせてご覧になってください。

→ 実態は激務?データサイエンティストがやめとけと言われる5つの理由

独立前に準備しておくべきことはある?

データサイエンティストが独立する前にすべき準備は、SNSの利用です。

SNSを活用すると、営業活動になります。これから独立する旨や自分の強み、実績をSNSで配信すれば多くの人の目に止まる可能性があるのです。

そのため、FacebookやTwitterといったSNSに登録し、定期的に情報を配信すれば仕事の依頼がくることもあります。

自ら電話することなく営業活動ができるため、効率が良いのです。

独立前の準備に関しては、さらに詳しく次の記事に記載されているため、ぜひ参考にしてください。

→ フリーランスエンジニア独立前の準備・やること12選!なる手順も紹介

まとめ

今回は、データサイエンティストがフリーランスに独立するメリット・デメリットを、平均年収や案件例を交えて解説しました。

データサイエンティストは、データ分析だけでなくビジネスへ貢献するような活用方法を考えることも仕事の一部です。

そのため、統計学や機械学習の知識やスキルだけでなく、論理的思考力も必要になります。データサイエンティストになるには、さまざまな知識やスキルが必要です。

しかし、独立し自分で仕事内容を選べば、自分の得意分野で社会貢献ができるといったやりがいを感じやすい職種でもあります。

フリーランスとして活躍するために、フリーランスデータサイエンティストに関する情報を事前に確認し、独立するのが賢明です。