AIエンジニアのフリーランス独立ガイド!平均年収や案件例も紹介

「AIエンジニアはフリーランスとしてもやっていけるかな…」
「フリーランスAIエンジニアってどんな働き方をしてるんだろう?」

今よりも収入をあげたいと考え、フリーランスへの独立を検討しているAIエンジニアも多いでしょう。

ただなかには、フリーランスの働き方や仕事の獲得方法がイメージできず、独立へ踏み切れない人もいるはず。

計画も立てず漠然と独立すれば「会社員のままでいればよかった」と後悔しかねません。

そこで、この記事ではAIエンジニアがフリーランスになるメリット・デメリットを、平均年収や仕事内容も交えて紹介します。フリーランスに必要なスキルや独立を判断するポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

AIエンジニアの独立は副業でフリーランスを体験した後がベスト

AIエンジニアの独立は副業でフリーランスを体験した後がおすすめです。

その理由として、副業でフリーランスを経験しておくことで、自身が独立に向いているか判断できるためです。

フリーランスは会社員以上の収入を得られたり、好きな時間に好きな場所で働けるというメリットがあるものの、収入の不安定さやエンジニア業務以外のスキルも必要になるといったデメリットもあります。

いきなりフリーランスになり、仕事を獲得できなかったり自己管理ができなかったりすることで、会社員時代よりも収入が減ってしまいかねません。

そのため、会社員として働きつつ、副業でフリーランスの働きかたを経験しておくことで、自身が独立に向いているか判断ができます。

副業でフリーランスとして働いても問題ない人は、独立がおすすめです。

フリーランスAIエンジニアにまつわる基礎知識

ここからは、次のトピック別にフリーランスAIエンジニアについて紹介します。

平均年収

フリーランスAIエンジニアの平均年収はおよそ600万〜900万円です。

フリーランススタート」に掲載されているフリーランスAIエンジニアの単価相場でも、50万円〜75万円が最も多くなっています。

出典:フリーランススタート

次の表で、会社員AIエンジニアの平均年収と比較しました。

職種 平均年収
フリーランスAIエンジニア 600万〜900万円(※1)
会社員AIエンジニア 598万円(※2)

※1:「フリーランススタート」参考
※2:「求人ボックス」参考

フリーランスは技術力や実務経験に合わせて単価の高い案件を獲得できるため、会社員よりも平均年収が高くなる傾向にあります。

次の表に、フリーランスAIエンジニアの案件例をまとめました。

案件名 単価(月)
技術調査および開発プロジェクトの求人・案件【AIエンジニア】 220万円
飲食店向け新規サービス案件【Python/自然言語処理】 115万円
自社音声認識モデル生成の研究開発支援【AIエンジニア】 55万〜110万円
大手クライアントAI関連案件のサーバーサイド【Python 】 80万〜100万円
AIを用いたレコメンドサービスの開発【Python】 90万円

参考:freelance hubdoocy jonフリーランススタート

フリーランスAIエンジニアの最高単価は220万円とかなり高額であり、年収換算すると2,500万円ほどになります。技術力の高いAIエンジニアであれば月の収入で150万円ほど稼ぐことも可能でしょう。

一方で、最低単価は30万円から掲載されており、年収換算すると会社員と変わらない金額です。

主な仕事内容

AIエンジニアの主な仕事内容は次のとおりです。

  • AI開発
  • AI学習
  • AI分析

AI開発では、プログラミングを用いてAIを組み込んだシステムやアプリを開発します。例えば「フリーランスHub」では次のような案件が掲載されています。

案件名 SaaSサービスの開発案件
作業内容 ※以下のいずれかの作業
・大規模言語モデルの研究開発
・機械学習に関連する応用研究開発およびソフトウェア開発
・AIプロジェクトの実運用に落とし込むための設計、開発
・進捗管理、開発のリード、技術面の指導等のチームマネジメント
・プロダクト開発チーム及びビジネス部門との仕様調整
必須スキル ・Pythonを用いた開発経験
・AIに関する知見

参考:freelance hub

開発案件はエンジニアとして全体のマネジメントやコミュニケーション能力も求められます。そのため、AIエンジニアとしての技術だけでなく、豊富な経験も必要です。

続いて、AI学習では主に、AIが学習するための必要なデータの収集や作成をします。次の表に、AI学習案件の例をまとめました。

案件名 ソリューションアーキテクト【化学系特許分析プロジェクト管理)
作業内容 主に、AIエンジンの仕組みを理解し、AIエンジンの学習に必要なデータ(特許文章)の成形を顧客と相談しながら実施していただきます。
必須スキル ・コミュニケーション能力
・プロジェクト開発の管理能力

参考:freelance hub

なお、AI学習の開発を担当する機械学習エンジニアと混同されやすいですが、AIエンジニアは上流工程を担当する場合が多いです。

AI分析では主に、AIが抽出したデータの分析を行い、AIが正確に駆動しているか確認する作業を行います。次の表に、AI分析案件の例をまとめました。

案件名 データ分析とBIツール導入支援
作業内容 ・データの分析
・BIツールの導入と運用
必須スキル ・データ分析の実務経験
・BIツール導入、運用の経験

参考:フリーランススタート

AI分析はPythonを用いてのデータ分析を担うケースが多いです。前述の仕事内容よりも、より専門的な業務と言えるでしょう。

主な仕事場

AIエンジニアの主な仕事場は、クライアントが指定する企業です。

次の表に、フリーランスAIエンジニアの求人に掲載されている案件例をまとめました。

案件名 【Python】AIエンジニア
作業内容 AIと組み合わせた次世代のサービス開発を行うエンジニアを募集
仕事場所 六本木一丁目
出勤の有無 週に2~3回の出社

参考:フリーランススタート

AIエンジニアはクライアントが指定するオフィスへ、指定された頻度で出勤して作業を行います。ただし、作業内容や工程によってはリモートワークも可能な場合もあるため、在宅で作業も可能です。

また、完全リモートの案件もあります。下記にAIエンジニアのフルリモート案件例をまとめました。

案件名 【Python/フルリモート】データ分析・コード解析修正案件
作業内容 AIライブラリを使用するPythonコードの変更、修正及び分析
出勤の有無 フルリモート(初日出社あり)
※初日にPCの貸与等で出社有り、その後フルリモート

参考:フリーランススタート

クライアント指定のオフィスで作業する案件は、自社開発や機密情報が多い依頼に多く、作業内容が専門的なため、単価も高くなりやすいです。

一方で、フルリモートの案件はPC1台で作業が行える業務内容が多いです。複雑な作業が少ない分、単価は低くなる傾向にあります。

主な稼働時間

AIエンジニアの主な稼働時間は、140時間〜180時間です。

次の表に、フリーランスAIエンジニアの求人に掲載されている稼働時間の例をまとめました。

案件名 【Python】SaaSサービス開発案件
作業内容 ・大規模言語モデルの研究開発
・機械学習に関連する応用研究開発およびソフトウェア開発
・AIプロジェクトの実運用に落とし込むための設計、開発
・進捗管理、開発のリード、技術面の指導等のチームマネジメント
・プロダクト開発チーム及びビジネス部門との仕様調整
稼働時間 140〜180時間

参考:freelance hub

月の営業日を20日で換算した場合、1日の稼働時間は7〜9時間となり、会社員の平均と同じくらいになります。

ただし、上記のような案件は、1つのプロジェクトにフルコミットする場合です。プロジェクトの一部を担う案件の場合は稼働時間も少なくなるでしょう。

また、一般的には稼働時間に応じて単価も増減します。

需要

AIエンジニアの需要は、年々高くなっています。

経済産業省が公開している「IT人材需給に関する調査」によると、2018年時点で約4万5,000人の需要に対して、実際のAI人材は約1万人であり、3万5,000人のギャップがあると報告されています。

出典:IT人材需給に関する調査

さらに、ギャップの総数は2030年までに約12万人に達する見込みであり、今後もAIエンジニアの需要は高まっていくと言えるでしょう。

AIエンジニアがフリーランスへ独立する3つのメリット

ここからは、AIエンジニアがフリーランスへ独立するメリットを、3つにまとめて紹介します。

収入の上限がなくなる

収入の上限がなくなる点は、AIエンジニアがフリーランスへ独立するメリットの1つです。

会社員の収入は各企業で規定されている給与のため、一定の水準で上限が定められています。「求人ボックス」に掲載されている会社員AIエンジニアの求人をみても、年収上限は800万〜1,000万円に設定されているところが多いです。

出典:求人ボックス

一方で、フリーランスは収入=売上であり、自身で単価を決められるため、収入に上限はありません。高単価の案件を獲得したり、複数案件を請け負ったりすることで、会社員を上回る収入を得られます。

次の表に、フリーランスAIエンジニアの高単価案件の例をまとめました。

案件名 【AIエンジニア】技術調査および開発プロジェクトの求人・案件
作業内容 自然言語処理を用いた自動入力サービスの技術調査
単価 220万円/月

参考:freelance hub

220万円の案件を請け負うと年収換算で約2500万円となり、会社員AIエンジニアよりも高い年収となります。

このように会社員AIエンジニアでは稼ぎづらい年収も、フリーランスでは稼げる可能性があります。

働く時間・場所に融通が効く

働く時間・場所に融通が効く点も、AIエンジニアがフリーランスへ独立するメリットの1つです。

会社員AIエンジニアは雇用されている企業のオフィスへ、決められた時間に出社して業務を行うため、働く場所や時間を自由に決められません。

一方で、フリーランスAIエンジニアは働く場所と時間に縛られず、自身で自由に決められます。スケジュール通りにタスクをこなせば、平日に休むことも、土日の深夜に仕事をすることも可能です。

次の表に、フリーランスAIエンジニアの働く場所や時間に関する案件例をまとめました。

案件名 金融機関向けChatGPT導入支援の求人・案件【AIエンジニア】
作業内容 ・Azure OpenAI 環境構築
・チャットアプリなどの構築
・プロンプトエンジニアリング
案件特徴 ・リモートOK
・週2日〜5日

参考:freelance hub

上記のように、リモートワークや週2日から請け負える案件もあるため、自身の稼働時間について交渉することで自由に働けます。

ただし、案件によってはクライアントが指定する場所で業務を行わなければいけないケースもあります。

仕事内容を選べる

仕事内容を選べる点も、AIエンジニアがフリーランスへ独立するメリットの1つです。

会社員AIエンジニアは、会社で決められた業務を請け負うことが多く、自身で好きな仕事を選べません。様々な業界のクライアント企業と取引をしていても、作業者は各案件の同じ工程ばかり担当する場合が多いです。

一方で、フリーランスAIエンジニアは自身で仕事を獲得するため、業界や工程など案件の内容を確認した上で自由に仕事を選べます。

次の表に、フリーランスAIエンジニアの案件例を複数まとめました。

案件名 作業内容
LLMを使ったMulti Agent Simulatorの研究開発の求人・案件 ・ファインチューニングをしていき精度を高めていく
・現場PMとディスカッションをしつつ方向性と手法の検討
自社テスト品質向上AIアプリの開発エンジニア ・AIアプリの新規開発
・サービス導入後のエンハンス
システム再構築に向けた衛星画像解析AI検証作業 ・AIによる画像解析に関する一般手法の調査と検討
・AIによる画像解析に関する検証作業

参考:freelance hub

上記のように、フリーランスAIエンジニアの案件には、研究開発から導入支援、解析など幅広い求人が掲載されています。

自由に仕事を選べるということは、自身の経験にも繋がったり、稼働時間に合わせて効率よく働けたりできるでしょう。

自由に仕事を選べる点はキャリアアップにも強く、フリーランスAIエンジニアのメリットの1つと言えます。

AIエンジニアがフリーランスへ独立する3つのデメリット


ここからは、AIエンジニアがフリーランスへ独立するデメリットを、3つにまとめて紹介します。

毎月の収入にムラが出やすい

毎月の収入にムラが出やすい点は、フリーランスAIエンジニアのデメリットの1つです。

会社員は、給料という形で毎月安定して収入を得られます。仕事が減っても給料は変わらず、さらに残業分は給料に加えてもらえます。

一方で、フリーランスは売り上げ=収入であり、自身で獲得した仕事分のみが収入です。そのため、仕事を獲得できなかったり、契約が打ち切りになったりすると収入を得られません。

また、単価の低い案件しか獲得できないと、年収換算では会社員よりも低くなってしまう場合もあるでしょう。

求人ボックス」によると、会社員AIエンジニアの平均年収は598万円です。フリーランスは50万円の単価を毎月安定して得られなければ、会社員よりも年収が低くなってしまいます。

このように、フリーランスは毎月の収入が安定しない点がデメリットになります。

税金や保険料の負担が大きくなる

税金や保険料の負担が大きくなる点は、フリーランスAIエンジニアのデメリットの1つです。

次の表に、会社員とフリーランスの保険料と税金の違いをまとめました。なお、下の表は年収500万円の場合を想定しています。

会社員 フリーランス
保険料 246,000円(健康保険) 435,900円(国民健康保険)
所得税 137,800円 226,000円
住民税 245,300円 333,500円

参考:個人事業主シミュレーション税金・保険料シミュレーション

会社員の保険料は雇用主と折半であり、全額自身で支払う必要はありません。また、会社員は厚生年金を支払う分が控除となり、課税所得が低くなるため所得税も安くなります。

一方で、フリーランスは、保険料を全額自身で支払わなければいけません。また、厚生年金を支払わないため、会社員よりも所得税が多くなります。

なんとなく「フリーランスになれば手取りが増える」と勘違いしないように注意しましょう。

ただし、フリーランスは仕事に関する費用を経費や民間企業が提供している個人年金などを活用することで控除を受けられ、手取りを増やせます。

自身での案件獲得や交渉が必要になる

自身での案件獲得や交渉が必要になる点は、フリーランスAIエンジニアのデメリットの1つです。

会社員は、会社が営業をして仕事を獲得してくれるため、エンジニアが自身で案件獲得や交渉をする必要がありません。会社員エンジニアは自身の業務に集中することができます。

一方で、フリーランスは自身で営業しなければ仕事がないため、案件獲得やクライアントとの交渉が必要です。どれだけ技術力が高くても案件獲得や交渉ができなければ仕事がなくなってしまい、収入もゼロになります。

株式会社Miraieが実施したアンケート調査」によれば、フリーランスとして独立することに関する不安の中で、自分で営業が必要になる点が半数を占めています。

出典:株式会社Miraieが実施したアンケート調査

案件獲得や交渉は経験が必要であり、向き不向きもあるものの、クリアしなければフリーランスとして食べていくことはできません。

誰もが必ず身につけなければいけないスキルであるという点において、デメリットと言えるでしょう。

AIエンジニアがフリーランスへの独立を判断する5つのポイント


なかには、フリーランスへ独立すべきか判断できない人もいますよね。

そこで、ここからはAIエンジニアがフリーランスへの独立を判断するポイントを、5つにまとめて紹介します。

なお、フリーランスに向いている・向いていないAIエンジニアの特徴は次の表にまとめているので、よければ参考にしてください。

向いている人の特徴 ・働く時間や場所を自由に決めたい人
・営業や交渉に不安がない人
・上限なく収入を得たい人
向いていない人の特徴 ・営業や交渉が苦手な人
・安定した収入が欲しい人
・保険料と税金が増えるのが嫌な人

独立する目的は明確か

独立する目的が明確かどうかは、フリーランスへの独立を判断するポイントの1つです。

フリーランスとして働くためには、計画や目標が欠かせません。なんとなくで独立してしまうと、仕事を獲得できなかったり、スケジュール管理ができなかったりしてしまい、結果として収入を得られなくなってしまいます。

反対に、独立する目的が明確であれば、独立後に必要なスキルや経験も把握しやすくなります。自身の目的を達成するために必要なスキルや経験が明確になれば、日々の活動に集中できるため、少しずつ収入も得られるでしょう。

そのため、フリーランスとして独立するためには目的が明確かどうかは重要なポイントになります。

また、独立だけでなく、副業や転職によっても自身の目的を達成できる場合があります。

次の表に具体例をまとめました。

目的 達成方法
収入を上げたい 副業でAIエンジニア業務を請け負う
好きな場所に好きな時間に働きたい リモートワークやフレックス制を導入している企業へ転職する

自身の目的が必ずしも独立のみしか達成できないというわけではありません。

独立や副業、転職など、自身に適した選択肢が何か把握するためにも、目的を明確にするといいでしょう。

収入の高さか安定性か

収入の高坂安定性か、どちらを選択するかもフリーランスへの独立を判断するポイントです。

フリーランスは、毎月の収入は安定しないものの、働き方によっては会社員では得られないような収入を得られます。一方で、会社員は毎月安定して給料が振り込まれますが、収入に上限があり、青天井ではありません。

そのため、収入の安定性より高さを求めるならフリーランスへの独立がおすすめです。

また、収入の高さも安定性も求める場合は、転職して年収を上げるという選択肢もあります。

独立か転職か判断するためにも、自分がどれくらいの収入を得たいのか、明確にするといいでしょう。

仕事場は在宅か常駐か

仕事場は在宅か常駐か、どちらを選択するかもフリーランスへの独立を判断するポイントです。

フリーランスはリモートワークの案件が比較的多いため、在宅で仕事をしたい場合は独立がおすすめです。仕事場が常駐でも差し支えない場合は会社員のままで問題ないでしょう。

ただし、会社員でもリモートワークが可能な企業もあり、反対にフリーランスの常駐案件も多数あります。そのため、必ずしもフリーランス=在宅になるとは限らない点を押さえてお苦必要があります。

自身が在宅か常駐か明確になっている場合は、フリーランス案件や企業の求人の仕事場についてチェックしておきましょう。

自己管理は得意か不得意か

自己管理が得意か不得意かも、フリーランスへの独立を判断するポイントです。

フリーランスは仕事ができなくなると収入がゼロになるため、体調管理が欠かせません。また、スケジュール管理ができずに納期が遅れたりしてしまうと、契約が打ち切りになってしまう恐れもあります。

さらに、フリーランスへ独立すると保険や税金の手続きも必要になります。細かい事務作業ができなければ後々トラブルにもなりかねません。

会社員は体調を崩して仕事ができなくなっても収入は得られるため、ある程度の自己管理ができれば問題ないでしょう。

上記からわかるとおり、自己管理ができる人はフリーランスへ独立しても問題ないと言えます。

人とのコミュニケーションは得意か不得意か

人とのコミュニケーションは得意か不得意かも、フリーランスへの独立を判断するポイントです。

フリーランスへ独立すると、仕事の場でコミュニケーションをとる機会が会社員時代よりも多くなります。フリーランスが、コミュニケーションが必要となる例を次にまとめました。

  • 仕事を獲得するためにの新規の営業や交渉
  • クライアント企業との打ち合わせ
  • 一緒に働くメンバーとのコミュニケーション

コミュニケーションが不得意だと、仕事を獲得できなかったり、クライアントとの打ち合わせで齟齬が生まれたりする恐れがあります。技術力が高くても仕事を円滑に進められずに打ち切りとなり、結果的に収入が減ってしまうでしょう。

そのため、コミュニケーションが得意か不得意かも独立を判断する大きなポイントとなります。

自発的にコミュニケーションをとれるなら、フリーランスとして独立しても問題ないでしょう。

フリーランスAIエンジニアに欠かせない3つのスキル

ここからは、フリーランスAiエンジニアに欠かせないスキルを3つ紹介します。

なお、AIエンジニアとしての技術や経験、AIに関する知見は大前提のため、今回は解説を省略しています。

マネジメントスキル

マネジメントスキルは、フリーランスAIエンジニアに欠かせないスキルの1つです。

フリーランスのマネジメントスキルが必要になる例を次にまとめました。

  • プロジェクト全体の管理
  • 一緒に働いているメンバーの品質・進捗管理

AIエンジニアの高単価な案件は、プロジェクトマネージャーを請け負うケースが多く、マネジメントスキルが必須になります。

自身の技術力が高くてもマネジメントができなければ、プロジェクトを上手く進められなかったり、クライアントの求める品質を実現できなかったりするでしょう。

特に、フリーランスAIエンジニアとして収入を上げていきたい場合は、マネジメントスキルは必須といえます。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルも、フリーランスAIエンジニアに欠かせないスキルの1つです。

会社員であれば、気の知れた上司や部下とのコミュニケーションのみのため、高いスキルは必要ありません。しかし、フリーランスはクライアントや一緒に働くメンバーなど、新規の人とコミュニケーションをとる機会が多くなります。

コミュニケーションスキルを身につけなければ、業務をスムーズに進められなかったり、齟齬が生まれてしまったりすることもあります。

場の空気を察して、相手の意図を汲み取る、高いコミュニケーションスキルはフリーランスに必須のスキルです。

営業スキル

営業スキルも、フリーランスAIエンジニアに欠かせないスキルの1つです。

フリーランスは自身で仕事を獲得できなければ、売り上げが立たず、収入もゼロになってしまいます。どれだけ技術力が高くても、営業スキルがなければフリーランスとして稼ぐことはできません。

例えば、高い技術力と実務経験を持っていたとしても、営業によって相手に表現できなければ仕事獲得には繋がらないでしょう。
特に、フリーランスとしての実績がない独立直後は、最も重要になるスキルのため、必ず身につける必要があります。

フリーランスAIエンジニアが仕事を獲得する5つの方法


フリーランスとして独立後に、どのように仕事を獲得すれば良いのか、わからない人もいますよね。

そこで、ここからはフリーランスAIエンジニアが独立後に仕事を獲得する方法を、5つにまとめて紹介します。

クラウドソーシングサービスを活用する

フリーランスAIエンジニアが仕事を獲得する方法として、クラウドソーシングサービスの活用が挙げられます。

クラウドソーシングサービスには、フリーランス向けの様々な業務委託の案件が公開されており、近年のAI人材の需要に沿って、AIエンジニアの業務委託案件も増えています。

フリーランスが仕事を獲得する、最も一般的な方法と言えるでしょう。

クラウドソーシングサービスのメリット・デメリットは次のとおりです。

メリット ・誰でも無料で登録できる
・トラブル時の対応をしてくれる
デメリット ・報酬マージンがある
・競合フリーランスが多い

クラウドソーシングサービスは誰でも無料で登録できるため、実績のない独立直後でも仕事を獲得しやすいです。また、報酬未払いが起きた時は、クラウドソーシングを運営している企業が対応してくれるため、トラブル対応の知識がないフリーランスでも安心して利用できるでしょう。

一方で、クラウドソーシングサービスはマージンが抜かれるため、自身の手元に入る報酬が少なくなるというデメリットがあります。また、誰でも登録できるが故に競合が多く、実績のないフリーランスは人気の案件を獲得できないこともあるでしょう。

そのため、自身のスキルや経験などが見てわかるよう、ポートフォリオを充実させておく必要があります。

有名なクラウドソーシングサービスとして「クラウドワークス」が挙げられます。「クラウドワークス」は日本最大級のクラウドソーシングサービスであり、独立直後のフリーランスでも利用しやすいためおすすめです。

求人サイトを活用する

フリーランスAIエンジニアが仕事を獲得する方法として、求人サイトの活用が挙げられます。

求人サイトは、企業が求人広告をサイトに掲載し、仕事を探しているフリーランスや求職者が応募する仕組みとなっています。求人サイトには業務委託案件が掲載されている場合もあるため、独立直後のフリーランスでも仕事を獲得できるでしょう。

ただし、求人サイトは誰でも応募できる仕組みとなっているため、AIエンジニアのような専門的な求人は少ない傾向にあります。そのため、単価はクラウドソーシングなどと比べて低くなりやすいといえます。

フリーランス向けエージェントサービスを活用する

フリーランスAIエンジニアが仕事を獲得する方法として、フリーランス向けエージェントサービスの活用が挙げられます。

フリーランス向けエージェントサービスの特徴は、営業から契約までを代行してくれるエージェントがフリーランス一人ひとりについてくれる点です。また、アドバイザーにキャリアアップについての相談ができる点も特徴の1つです。

クラウドソーシングでは、自身で営業から契約まで行う必要があり、また相談役などもいないため、フリーランス向けエージェントはより独立して稼いでいきたい人に特化しているといえます。

数多くのフリーランス向けエージェントがありますが、中でもおすすめが「フリーランスのミカタ」です。

フリーランスのミカタ」は、他のクラウドソーシングやフリーランスエージェントでは非公開となっている求人を含め、約1万5000件の高単価な案件を抱えています。

専門的な知識にも精通したコンサルタントが一人ひとりに付くため、独立したてのフリーランスAIエンジニアでも相談しやすいでしょう。

フリーランスのミカタを活用すれば、営業スキルを磨かずとも中・長期的に獲得できる案件が見つかりますよ。

知人・友人から仕事を紹介してもらう

フリーランスAIエンジニアが仕事を獲得する方法として、知人・友人からの仕事の紹介が挙げられます。

具体的には会社の上司や部下の知人、元クライアントなどからAI関連の案件を紹介してもらう方法です。

知人・友人からの仕事の紹介は、自身で単価を決められ、且つマージンが抜かれないため報酬が高くなりやすいというメリットがあります。

一方で、NDAなどの契約に関する手続きやトラブル時の対応などを全て自身でやらなければいけないというデメリットもあります。

また、AIエンジニアは専門的な職種でもあるため、同じ業界の交友関係が広くなければ、仕事を紹介されにくいということもあるでしょう。

そのため、フリーランスとしてある程度の経験と実績がある人におすすめの方法です。

仕事の依頼先に直接営業をかける

フリーランスAIエンジニアが仕事を獲得する方法として、仕事の依頼先に直接営業をかける方法も挙げられます。

具体的には、エージェントやクラウドソーシングなどを仲介せず、自身で直せず企業へ営業をかけて仕事を獲得する方法です。

直接営業はクラウドソーシングのように仲介料が発生しない分、報酬が高くなりやすいです。また、直接営業は難易度が高いため、企業と直接やりとりすること自体がフリーランスとしての実績になりやすいです。

ただし、言い換えれば、実績やポートフォリオが充実していなければ直接営業で仕事を獲得するのは難しいでしょう。高い営業スキルやコミュニケーション能力も必須です。

会社員として豊富な経験を積んだ上で、さらに営業スキルに問題がない、いわゆる上級者向けの仕事獲得方法と言えます。

フリーランスAIエンジニアにまつわるFAQ


最後に、フリーランスAIエンジニアに関するよくある質問へまとめて回答します。

未経験からでもフリーランスのAIエンジニアに独立できるの?

未経験からでもフリーランスAIエンジニアとして独立できます。

AIエンジニアになるための学習サイトや本、オンラインスクールなどが多くあるため、スキルや知識を身につけたのち、経験を積むことで独立は可能です。

ただし、AIエンジニアは専門的な職種のため、未経験から独立するまではかなりの時間と労力が必要となります。

そのため、会社員として働きながら、オンラインのスクールなどを利用してAIエンジニアに必要なスキルを身につけるといいでしょう。

フリーランスは「やめとけ」って噂は本当?

フリーランスは「やめとけ」という噂は本当です。このような噂の理由を次にまとめました。

  • 収入が安定しないから
  • 独立後もスキルアップが欠かせないから
  • 営業や交渉が必須だから

実際のところ、フリーランスは会社員よりも安定しづらいです。収入の安定を得るためには、新規クライアントの獲得やスキルアップ、自己管理が欠かせません。

自身で走り続けられる人のみがフリーランスに向いていると言えるでしょう。

なお、次の記事では「フリーランスはやめとけ」といわれる理由を、経験者の口コミも交えて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

フリーランスはやめとけと言われる7つの理由!経験者が語る向き不向きとは

独立前に準備しておくべきことはある?

独立前に準備しておくべきことは次のとおりです。

  • 口座を開設しておく
  • クレジットカードを作成しておく
  • 住宅ローンや借入をしておく

フリーランスは社会的信用も低くなるため、ローンやクレジットカードの審査にとおりづらくなります。フリーランスを検討していて且つ、ローンやクレジットカードを申し込む予定がある人は、会社員時代に済ませておくといいでしょう。

次の記事では、会社員がフリーランスへ独立する前に準備しておくべきこと12選を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

フリーランスエンジニア独立前の準備・やること12選!なる手順も紹介

まとめ

フリーランスAIエンジニアは、会社員よりも高い年収を得られたり、働く場所や時間を自由に決められるというメリットがあります。また、将来のAIエンジニアの需要増加も見込めるため、フリーランスでも稼ぎやすくなるでしょう。

スキルアップや自己管理を怠らず、自身で走り続けられるAIエンジニアであればフリーランスはおすすめです。