「インフラエンジニアは在宅フリーランスとして働けるの?」
「在宅で働くフリーランスインフラエンジニアの年収って実際どうなの?」
フリーランスに独立したい気持ちはあるものの、在宅で働けるのかあいまいなインフラエンジニアの人は多いですよね。
また、在宅で働くフリーランスインフラエンジニアの年収やその仕事内容が気になる人もいるはず。実際に在宅フリーランスとして働くインフラエンジニアの実情を知らないまま独立しては「もっとしっかり調べておけばよかった」と後悔しかねません。
そこで、今回はフリーランスインフラエンジニアが在宅で働くメリット・デメリットを、仕事内容や平均年収も交えて紹介します。在宅フリーランスへの独立手順も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
フリーランスインフラエンジニアは在宅(フルリモート)で仕事が可能
結論、フリーランスのインフラエンジニアは在宅で仕事が可能です。実際にフリーランス向けの案件サイトでは、在宅(フルリモート)でできる仕事が多く掲載されています。
出典:PE-BANK
なお、フリーランスインフラエンジニアの在宅案件は、クラウドで行う仕事が大半です。
クラウドを使うと、インターネットを通じて必要なシステムにアクセスが可能です。直接機器に触れて作業する必要がなくなります。加えて、クラウド化することで、会社へのサーバー設置や室温コントロールが不要となり、利便性の向上とコストの削減が可能です。
クラウドを利用する企業が増えたことにより、現在インフラエンジニアのフルリモート案件は増加傾向です。次の表から、他のITエンジニアを対象としたフルリモート案件と比べても、インフラエンジニアのフルリモート案件は多いのがわかります。
常駐案件 | フルリモート案件 | |
インフラエンジニア | 60% | 40% |
ネットワークエンジニア | 65% | 35% |
サーバーサイドエンジニア | 71% | 29% |
アプリケーションエンジニア | 65% | 35% |
フロントエンドエンジニア | 42% | 58% |
上記から、フリーランスのインフラエンジニアは在宅(フルリモート)で仕事が可能だといえるのです。
在宅フリーランスインフラエンジニアにまつわる基礎知識
在宅フリーランスインフラエンジニアの平均年収や仕事内容などを知らないまま独立しては「イメージと違った…」と後悔をしかねません。
そこで、ここからはフリーランスインフラエンジニアにまつわる基礎知識を3つにまとめて解説します。
平均年収は900万円
在宅フリーランスインフラエンジニアの平均年収は約900万円です。
平均年収 | 平均単価または平均月給 | |
フリーランスインフラエンジニアの在宅案件 | 900万円(※1) | 75万円 |
フリーランスインフラエンジニアの常駐案件 | 780万円(※1) | 65万円 |
正社員インフラエンジニア | 546万円(※2) | 37万円 |
※1:「PE-BANK」に掲載されている案件単価をもとに算出しています。
※2:求人ボックスの給与ナビをもとに掲載
上表から、在宅フリーランスのインフラエンジニアは正社員や常駐案件を獲得するフリーランスより稼げているのがわかります。
正社員の平均年収がフリーランスインフラエンジニアより低いのは、退職金を積み立てたり社会保険料の一部を会社が負担しているからです。
社員からすればすぐ手元にくるお金ではありませんが、会社は給料とは別に退職後に向けて負担するお金があります。そのため、正社員の年収はフリーランスより低くなります。
また、常駐より在宅フリーランスインフラエンジニアの年収が高い理由として、在宅案件にはより高い専門性と実績が必要なことがあげられます。
フリーランスの案件単価は、スキルレベルや実績に応じて高くなるのです。
豊富なスキルや実績があれば、在宅のフリーランスがインフラエンジニアの働き方でもっとも稼げます。
一定の実務経験が採用条件の1つ
フリーランスインフラエンジニアが在宅案件を獲得するには、一定の実務経験が必要です。
フリーランスインフラエンジニアには専門的な知識や高いスキルが要求されるため、取引先は実務経験の年数を重要視します。
加えて、技術的なスキルだけでなく、ビジネスレベルの英語力やリーダー経験といったマネジメントスキルを求められることもあるのです。
出典:PE-BANK
そのため、未経験フリーランスエンジニアが在宅案件を獲得することは難しくなります。
可能な限りインフラエンジニアとしての実務経験を3年ほど積み、在宅案件を獲得することが賢明です。
仕事内容はクラウドを用いたITインフラ構築がメイン
在宅フリーランスインフラエンジニアの仕事内容は、次のようなクラウドを用いたITインフラ構築がメインです。
先ほども解説したとおり、クラウドを使うとインターネットを通じて必要なシステムへアクセスできるため、直接機器に触れる必要がなく在宅でも仕事ができます。
クラウドを用いたITインフラの構築では、サーバーや周辺機器に触れて操作する必要がありません。
そのため、クラウドを使う案件では在宅で仕事ができるのです。
フリーランスインフラエンジニアが在宅で働くメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
|
ここからは、フリーランスインフラエンジニアが在宅で働くメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。
5つのメリット
フリーランスインフラエンジニアが在宅で働くメリットは次のとおりです。
- 好きな時間と場所で働ける
- 収入が上がる
- スキルが身につきやすい
- 様々な人脈を形成できる
- 好きな仕事を選べる
会社員インフラエンジニアは就業規則に従う必要があるため、決められた場所・時間で仕事をします。もちろん、給料は固定給です。
収入は安定するものの、会社員インフラエンジニアは勤め先の方針に沿って仕事を進めるため、自由な働き方ができません。
一方、フリーランスインフラエンジニアは自分の意思であらゆることを決められます。働く時間や場所はもちろん、仕事内容も自身で選択可能です。
案件ごとに取引先が変わることから、人とつながりも広がりやすくなります。取引先だけでなく、仕事を通して同業者とも知り合えるのです。
様々な人脈を形成しながら、在宅のフリーランスインフラエンジニアとして好きな仕事をこなすには、高い専門性が必要になります。
そのため、継続的な学習を行うことから、スキルが身につきやすい働き方なのです。
在宅のフリーランスインフラエンジニアになると、収入が上がるだけでなく、会社員よりも働き方の自由度が高くなります。
5つのデメリット
フリーランスインフラエンジニアが在宅で働くデメリットは、次の5つです。
- 収入が安定しない
- 確定申告を自分で行う
- 仕事は自分で獲得する
- 孤独を感じやすい
- 目指すキャリアを積みにくい
フリーランスインフラエンジニアは、自分で仕事を受けなければなりません。個人で仕事をするため、孤独を感じやすいこともあります。
また、必ず仕事が得られるわけではないため、目指すキャリアを積めないことや収入が不安定になる場合もあるのです。
特に、会社員インフラエンジニアとの違いは確定申告を自分で行うこと。経費をまとめて領収書を整理しながら、確定申告書を作成し提出しなければなりません。
合わせて、期日までに納税も終わらせる必要があります。
一方、会社員であれば、書類を提出するだけです。あとは、担当部署が社員全員分をまとめて申請し、納税してくれます。
会社員とは違い、フリーランスインフラエンジニアは仕事の獲得や確定申告もこなさなければなりません。そのうえ、必ず仕事が得られるわけではない点も不安要素になります。
在宅のフリーランスインフラエンジニアはこんな人におすすめ
在宅のフリーランスインフラエンジニアは、『自分の生活ペースに合わせて仕事をしたい人』におすすめです。
自分で好きな案件を選べるため、週2~3日のみ働いたり、掛け持ちでも仕事ができます。
加えて、在宅案件は時間に縛られることはありません。
自分の意思で働き方を決められる一方で、在宅フリーランスインフラエンジニアには自己管理能力が大切です。自己管理能力とは、『スケジュール管理』や『体調管理』のことを指します。
フリーランスが納期までに仕事を終わらせるためには、体調を崩さず、計画的に作業を進める必要があるのです。
自己管理能力を身につければ、在宅のフリーランスインフラエンジニアは活動をしやすくなり、自分の生活ペースに合わせて仕事ができます。
インフラエンジニアが在宅フリーランスに独立する5STEP
最後に、インフラエンジニアが在宅フリーランスへ独立する手順を5つのステップにまとめて解説します。
STEP1:独立する目的を明確にする
まずは、在宅のフリーランスインフラエンジニアへ独立する目的を明確にしましょう。
『なんとなく』や『憧れだけ』で在宅のフリーランスインフラエンジニアを目指すと、活動を続けられません。
次々と新しい技術が出てくるため、限られた時間の中で仕事をしながらスキルを磨き続ける努力をしなければ、仕事を得られなくなります。
そのため、たとえば『好きな仕事を選びながら収入をあげたい』といった実現に向けて努力できるような目標が必要です。
目標を設定すれば、在宅のフリーランスインフラエンジニアの活動がしやすくなります。
STEP2:獲得したい案件を具体化する
次に、在宅のフリーランスインフラエンジニアとして獲得したい案件を具体的にしましょう。
案件の応募条件を確認し、早めに不足するスキルや知識の学習を始めれば、仕事を獲得しやすくなります。
スキルを磨くにも時間が必要です。限られた時間の中でスキルアップするには、スキマ時間を利用し効率良く進めることが重要になります。
そこで、おすすめの学習方法は、電子書籍や学習動画の活用です。磨きたいスキルが学習できる電子書籍や動画を見つけましょう。
タブレットやスマートフォンを利用すれば、まとまった時間が取れない場合でも、こつこつと学習を積み上げられます。
そのため、獲得したい案件を具体化すれば必要なスキルを身につけられ、仕事を得やすくなるのです。
STEP3:ポートフォリオを作成する
次に、ポートフォリオを作成しましょう。
次の2点から、ポートフォリオの作成が必要です。
- 自分のスキルや経験を再確認する
- 案件応募時に取引先へ提示する
自分のスキルや経験を再確認することで、これから必要なスキルや目指すキャリアに向けてやるべきことがみえてきます。
そのため、目標に向かって計画的にステップアップできるのです。
また、案件へ応募する際には取引先に実績やスキルを提示します。慌ててポートフォリオを作成すると、記載漏れや記入ミスが起こるため、必要なものは早めに用意することが賢明です。
これから身につけたいスキルや実績を明確にし、案件を獲得しやすくするためにもポートフォリオの作成は大切になります。
STEP4:税務や保険の手続きを進める
次に、税務や保険の手続きを進めましょう。
独立すると、次の手続きを自分でしなければならないため、事前に準備を行うとスムーズに進められます。
独立したら、開業届と青色申告承認申請書を合わせて税務署へ提出することをおすすめします。青色申告を受けると節税対策になるため、支払う税金を抑えられるのです。
また、国民年金と健康保険の切り替え手続きも必要になります。
健康保険は、以前加入していた健康保険へ2年間のみ継続加入が可能です。継続加入しない場合は、国民健康保険への手続きをしましょう。
ただし、どの健康保険に加入しても受けられるサービスは変わらないため、保険料の安い健康保険への加入がおすすめです。
独立後には自分で行う手続きが多いため、事前に必要書類の準備を行いましょう。
STEP5:案件を獲得する
最後に、フリーランスインフラエンジニアとして在宅案件を獲得しましょう。良質な取引先と契約し、安定的に案件を得る必要があります。
そこで、在宅案件の獲得先は次のとおりです。
- 知人からの紹介
- 自分で営業活動を行う
- フリーランス向けエージェントを活用する
特に、フリーランスエンジニア向けエージェントを活用すれば、案件を中・長期的に獲得しやすくなります。
なかでも、おすすめなのが『フリーランスのミカタ』です。
フリーランスのミカタは、通常のサイトには掲載されていない15,000以上の非公開案件と高単価な案件を豊富に取り揃えるエージェントサービスです。
具体的には下記のような案件が多く掲載されているため、希望に沿った仕事を中・長期的に獲得できます。
出典:フリーランスのミカタ
また希望年収や稼働時間だけでなく、扱うプログラミング言語などを細かく指定して案件を探せるため、自分にあう仕事を見つけやすいサイト仕様になっています。
ただし、上記のような案件は条件として2〜3年の実務経験が求められるケースが多いです。そのため、応募する際はどれくらいの経験が必要なのかを前もってチェックしておきましょう。
フリーランスのミカタを活用すれば、中・長期的に獲得できる案件が見つかりますよ。
どんな案件が掲載されているか気になる人は、下のボタンから自分にあう案件を探してみてください。
なお、フリーランスインフラエンジニアになる手順をより詳しく知りたい人は、次の記事も合わせてご参考にしてください。
→ フリーランスインフラエンジニアになるには?案件の平均単価も紹介
まとめ
今回は、インフラエンジニアが在宅フリーランスになれるのかを、案件例や基礎知識と合わせて解説しました。
フリーランスインフラエンジニアは在宅案件が可能です。これまでは、サーバーを利用していたため、インフラエンジニアは客先に常駐し、機器を操作しながら仕事を行いました。
しかし、クラウドが普及したことにより、現在ではインフラエンジニアも在宅での仕事が可能になったのです。
ただし、在宅のフリーランスインフラエンジニアの案件はクラウドの知識やスキルが必要になります。合わせて、在宅案件の場合は案件ごとに決められた実務経験を採用条件にすることが多いです。
そのため、自分の希望する仕事でどのくらい募集条件に合う案件があるのかを事前に調べておきましょう。
すると、在宅のフリーランスインフラエンジニアとして活動しやすくなります。